PT・OT・ST・機能訓練指導員向け 無料評価・計算ツール集
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厚生労働省「別紙様式3-2(生活機能チェックシート)」に準拠した入力・印刷ツールです。通所介護(デイサービス)の個別機能訓練加算の算定に必要な居宅訪問時の評価を、スマートフォンやタブレットで入力し、そのまま印刷・PDF保存できます。
生活機能チェックシートは、通所介護・地域密着型通所介護で個別機能訓練加算を算定する際に、利用者の居宅での生活状況を把握するために活用する様式です(別紙様式3-2)。ADL(食事・排泄・入浴・更衣など)、IADL(調理・洗濯・買い物など)、起居動作について、居宅を訪問した上で自立レベルと課題を確認します。
個別機能訓練計画の作成前、および計画の見直し時(3か月ごとに1回以上)の居宅訪問で使用します。生活機能チェックシートは、目標設定・個別機能訓練計画の作成の前に行うものとされています。
ADL・IADL・起居動作の各項目を「自立」「見守り」「一部介助」「全介助」の4段階で評価し、それぞれに課題の有無を記載します。あわせて、実施場所や使用している福祉用具などの「環境」、生活環境の問題点や課題があれば「状況・生活課題」の欄に記載します。
生活機能チェックシートは、興味・関心チェックシート(別紙様式3-1)とセットで使うことが想定されています。生活機能チェックシートが「できること・できないこと」を把握するのに対し、興味・関心チェックシートは「本人がしたいこと・興味があること」を把握するもので、両方の情報を合わせることで個別機能訓練計画の目標がより具体的になります。
個別機能訓練加算(Ⅱ)を算定する場合、LIFEへのデータ提出として「生活機能チェックシート」と「個別機能訓練計画書」の2点が必須です。居宅訪問は3か月ごとに1回以上行い、生活機能チェックシートも同様の頻度で作成します。
理学療法士として25年以上、通所・在宅を含む幅広い現場に携わってきた立場から繰り返し実感してきたのは、通所や入院中の様子だけで判断すると、自宅での実際の姿とズレが生じやすいということです。
施設の中では車椅子で過ごしている方でも、自宅では手すりを使ってつたい歩きで移動できていたり、なんとか自分でトイレまで行けていたりすることがあります。施設内の場面だけで「入浴」「排泄」「更衣」を課題と決めつけてしまうと、本人が自宅で発揮できている力を見落としたまま計画を立てることになりかねません。
生活機能チェックシートを使った居宅訪問は、この「施設で見えている姿」と「自宅での実際の姿」のギャップを埋めるための重要な機会だと捉えています。環境・課題の欄には、単なるチェックだけでなく、その場で気づいた具体的な工夫や課題も書き添えるようにしています。
生活機能チェックシートは、居宅での実際の生活状況をADL・IADL・起居動作の各項目で「自立・見守り・一部介助・全介助」の4段階に評価するものですが、客観性を求められる一方で主観が入り込みやすく、現場で判断が割れやすい書類です。
一番揉めるのが「自立」の線引きです。食事で「食べこぼしはあるが自分で完食できる」場合や、入浴・更衣で「家族が近くにいるだけで本人が安心する」場合など、見守りと一部介助の境界は評価者によって解釈が分かれます。PT・OT・介護職・看護師それぞれで基準の置き方に微妙な差があることも珍しくありません。
もう一つの割れどころが、実施していないIADL項目(調理・洗濯・掃除など)の扱いです。家族任せで本人が全くやっていない場合、「実際にやっていないから全介助」とするか、「本来の能力で評価する」とするかで、現場の考え方が分かれます。
居宅訪問時の聞き取りも、本人・家族の回答が「だいたい自分で」「たまに手伝う」のように曖昧なことが多く、訪問した職員の経験によって環境面や課題有無の判断が変わりやすい部分です。3か月ごとの更新で前回と評価者が変わると、「前回と評価が違う」という戸惑いが起きることもあります。
こうしたブレを減らすには、複数職員での同時評価や、具体的な判断基準を事例として蓄積・共有しておくことが実務上有効です。
生活機能チェックシートの本質は、居宅での生活実態を多角的に把握し、個別機能訓練やケアプランに活かすことにあります。評価結果(自立・見守り・一部介助・全介助)の数値だけでは、実際に何を訓練すべきかまでは見えてきません。
見落とされやすいのが、環境・補助具・実施場所に関する記述です。「平地歩行:自立」という評価だけでは、自宅が段差だらけで室内歩行器を使っているのか、浴室の床が滑りやすいのかといった情報が抜け落ちます。この環境情報がなければ、手すり設置の提案や転倒予防訓練を具体化できませんし、ケアマネや家族への説明でも説得力を欠きます。
もう一つ重要なのが、「状況・生活課題」欄の質です。「課題:有」とだけ書くのではなく、「食べこぼしが多く清掃負担が大きい」「家族が声かけしないと服薬を忘れる」というように具体的に書くことで、初めて次の訓練目標につながります。評価結果の数値そのものが改善していなくても、こうした課題の変化(負担の軽減、安全性の向上)を追うことが、本来のPDCAです。
ADLとIADLの扱いにも注意が必要です。ADL(食事・入浴など)は「頑張ればできる」レベルを反映しやすい一方、IADL(調理・洗濯など)は実際にやっているかどうかを重視します。やっていない項目を無理に「自立」とせず、「実施する必要がない」と明記することで、家族の負担感や本人の意欲も踏まえた記録になります。
生活機能チェックシートは、ICF(国際生活機能分類)でいう活動・参加のレベルを重視したツールです。PT・OT・STは動作の質や安全性に目が向きやすく、そのままだと評価が身体機能寄りになりがちです。
見落としやすいのが、IADL(調理・服薬管理・買い物など)における「手順・判断」の課題です。身体的には自立していても、火の元を忘れる、手順の順番がわからないといった認知面の課題があると、動作としては自立でも生活課題は「有」になります。ここを見落とすと、記述欄が「自立」で終わってしまい、実際のリスクが記録に残りません。
もう一つ見落としやすいのが、環境・動線の変化です。日中の平地歩行は自立していても、夜間のトイレへの動線が暗くて危険だったり、浴室の椅子が不安定だったりすることがあります。訪問時のその場限りの観察だけでなく、時間帯や状況による変動まで含めて記述・提案することが、リハ職の強みを活かす視点です。
そして何より、家族の負担軽減や本人の役割の維持といった「参加」の視点を、身体機能の評価だけで終わらせないことが大切です。動作分析の目を、生活の課題解決にどう翻訳するかが、このシートを本当に活かす鍵になります。
評価結果が同じ「自立」でも、環境・状況欄の記述次第で、見えているリスクはまったく異なります。
| 確認項目 | Aさん(調理:自立) | Bさん(調理:自立) |
|---|---|---|
| 動作そのもの | 問題なし | 問題なし |
| 生活課題の有無 | 無 | 有(火の元の消し忘れ) |
| 環境・状況欄の記述 | 特記事項なし | 「一人での調理時、コンロの消し忘れが月に数回」 |
| 実際の頻度 | 毎日自分で調理 | 不安になり最近は控えがち |
| 個別機能訓練での焦点 | 動作の質の維持 | 手順の確認・声かけの仕組みづくり、IH化など環境調整の提案 |
同じ「自立」という評価でも、Aさんは動作・生活課題ともに問題ない自立、Bさんは動作はできても認知面のリスクを抱えた自立です。記述欄まで書かなければ、この違いは伝わりません。
このシートは、身体機能の評価ではなく、生活の課題解決ツールとして使うものです。
PTとして動きの質や安全を細かく見る強みを、環境・家族負担・参加意欲・IADLの判断プロセスにまで広げてこそ、このシートの価値が出ます。点数や動作分析で満足せず、「これで利用者の自宅生活がどう変わるか」を常に意識してください。
※本記事は臨床経験をもとにまとめています。評価や算定は必ず最新の通知・施設基準をご確認ください。
Q. BI合計点はどう算出されますか?
A. ADL10項目(食事・移乗・整容・トイレ動作・入浴・歩行・階段昇降・更衣・排便コントロール・排尿コントロール)をBarthel Indexの基準で採点し、自動で合計します。100点満点で、点数が高いほど自立度が高いことを示します。
Q. IADL・起居動作の評価基準は?
A. 「自立」「見守り」「一部介助」「全介助」の4段階で評価します。ADLのようなBarthel Index形式の点数化ではなく、生活機能チェックシート独自の4段階評価です。
Q. 興味・関心チェックシートと両方作成する必要がありますか?
A. 両様式は個別機能訓練計画の目標設定にあたり、居宅訪問での聞き取りと合わせて使用することが想定されています。生活機能チェックシートで「できること・できないこと」を、興味・関心チェックシートで「本人がしたいこと・興味があること」を把握し、両方の情報を組み合わせて目標を具体化します。
Q. 入力したデータはどこかに送信されますか?
A. すべての入力はブラウザ内で完結しており、外部に送信されることはありません。