PT・OT・ST・機能訓練指導員向け 無料評価・計算ツール集
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厚生労働省「別紙様式3-1(興味・関心チェックシート)」に準拠した入力・印刷ツールです。44項目をタップ操作で「している/してみたい/興味がある」の3択で評価し、そのまま印刷・PDF保存できます。
興味・関心チェックシートは、通所介護・地域密着型通所介護で個別機能訓練加算を算定する際に、利用者の日常生活や社会生活等について、現在行っていること・今後行いたいことを把握するために活用する様式です(別紙様式3-1)。個別機能訓練計画の目標設定にあたり、居宅訪問での聞き取りと合わせて使用します。
興味・関心チェックシートは、生活機能チェックシート(別紙様式3-2)とセットで使うことが想定されています。生活機能チェックシートがADL・IADLなど「できること・できないこと」を把握するのに対し、興味・関心チェックシートは「本人がしたいこと・興味があること」を把握するもので、両方の情報を合わせることで個別機能訓練計画の目標がより具体的になります。
現在している生活行為には「している」、していないがしてみたいものには「してみたい」、できる・できないに関わらず興味があるものには「興味がある」を選択してください。どれにも該当しない場合は「×」を押してください。
理学療法士として25年以上、通所・在宅を含む幅広い現場に携わってきた立場から見ていて、このシートの価値がもっとも発揮される瞬間は、○×だけで終わらせなかったときだと感じています。
「している」「してみたい」「興味がある」のチェックだけで終えてしまうと、本人の本当のニーズまで届かないことがあります。チェックの後に「いつ」「どこで」「誰と」「どんな場面で」まで聞けるかどうかで、その後の目標設定の解像度が大きく変わってきます。
たとえば「料理」に○がついていても、毎日の食事作りなのか、季節の行事料理だけなのか、一人でやりたいのか誰かと一緒がいいのかによって、個別機能訓練の組み立て方は変わってきます。表面的なチェックで終わらせず、その先の会話まで踏み込めるかが、このシートを本当に活かすポイントだと考えています。
興味・関心チェックシートは、個別機能訓練加算の算定にあたり厚労省が活用を推奨しているツールですが、提出が必須の書類ではありません。それでも計画書の根拠作りとして使わざるを得ない現場は多く、運用面で戸惑いの声が上がりやすいツールです。
一番の割れどころは、項目と高齢者の実生活とのミスマッチです。「異性とのデート」「競馬・競輪・パチンコ」「賃金を伴う仕事」といった項目は、地域性や本人の価値観によっては聞きづらく、実際に聞いても的外れな反応が返ってくることがあります。俳句や生涯学習といった項目も、対象者によっては馴染まないことがあります。
もう一つの割れどころが、形骸化のリスクです。「とりあえず埋める」作業になってしまうケースがある一方、「これで本当に計画書の根拠になるのか」という疑問の声も根強くあります。誰が聞き取りを担当するかによっても、引き出せる情報の質に差が出やすく、担当者間で悩みが分かれるポイントです。
このツール自体は本人のニーズを引き出すきっかけとして有効ですが、項目をそのまま読み上げるのではなく、地域や本人に合わせて言い換えたり、会話の中で自然に聞き出す工夫をしている事業所が多いのが実情です。
PT・OT・機能訓練指導員は、どうしても興味・関心の項目を身体機能向上の材料として捉えがちです。しかし、興味・関心の背景には、うつ傾向や自信の喪失、喪失感といった心理面が隠れていることが少なくありません。チェックで「興味がある」に丸が付いても、本人が「自分にはもう無理だ」という心理的な壁を抱えている場合があります。「できるかどうか」ではなく、「やってみたい気持ち」そのものを肯定する声かけが必要です。
もう一つ見落としやすいのが、本人と家族の希望のズレです。厚労省の様式でも家族の希望を把握することが示されていますが、PT・OTは本人中心の視点になりやすく、「安全第一で家事を減らしてほしい」という家族の希望と、「料理をしたい」という本人の希望が食い違ったまま計画が進んでしまうことがあります。シート実施時に家族の意向も確認し、両方を計画書に残しておくことが、計画の実現性を左右します。
「ボランティアに興味がある」という項目一つをとっても、単なる立位訓練に落とし込むのではなく、地域の子供食堂でお茶出しをする(手指機能とコミュニケーションを同時に満たす)というように、その行為を通じて本人が何を得たいのかまで掘り下げる視点が、このシートを本当に活かす鍵になります。
同じ項目に○がついても、深掘りして聞かなければ、本人が本当に求めているものは見えてきません。
| 聞き取り項目 | Aさん(「料理」に興味がある) | Bさん(「料理」に興味がある) |
|---|---|---|
| いつ | 毎日の食事作り | 季節の行事料理だけ |
| 誰と | 一人でやりたい | 家族や友人と一緒がいい |
| 背景にある気持ち | 「家族のために作りたい」という役割意識 | 「昔の楽しみを取り戻したい」という懐かしさ |
| 家族の希望 | 「安全第一で家事は減らしてほしい」(本人希望と食い違い) | 特に反対なし |
| 個別機能訓練での落とし込み方 | 立位耐久性・台所での動作訓練を優先 | 手指の巧緻性・記憶を辿る対話を重視 |
同じ「料理に興味がある」という○でも、Aさんは日常の役割としての料理、Bさんは季節行事という楽しみとしての料理です。チェックの後に「いつ・誰と」まで聞かなければ、この違いは見えてきません。
チェックした項目そのものより、そこから本人の本音・心理・生活像をどう深掘りして具体的な目標につなげるかがすべてです。
シートを「終わらせる」ツールだと思ったら負けです。会話のきっかけとして使い切ってください。
※本記事は臨床経験と公開資料をもとに作成しています。評価・運用は最新の通知や所属施設のルールをご確認ください。
Q. 介護保険のどの加算で使いますか?
通所介護・地域密着型通所介護の個別機能訓練加算において、目標設定のための居宅訪問時に活用する様式です(別紙様式3-1)。個別機能訓練加算(Ⅱ)を算定する場合はLIFEへのデータ提出が必要ですが、興味・関心チェックシート自体のLIFE提出は任意とされています。
Q. 「している」「してみたい」「興味がある」の違いは?
「している」は現在実際に行っている生活行為、「してみたい」は現在はしていないが将来やってみたい行為、「興味がある」はできる・できないに関わらず関心がある行為です。この3段階で利用者の意向と可能性を整理します。
Q. 印刷するとA4に収まりますか?
はい、A4縦1枚に収まるよう設計しています。ブラウザの印刷メニューから「PDFに保存」も可能です。iPad・iPhoneをお使いの場合はSafariブラウザで開き、共有メニューから「PDFを作成」を選択してください。
Q. 入力したデータは保存されますか?
入力データはブラウザ内のみで処理され、外部サーバーには送信されません。ページを閉じるとデータは消えるため、記録が必要な場合は印刷またはPDF保存をしてからページを閉じてください。
Q. 生活機能チェックシート(別紙様式3-2)との使い分けは?
興味・関心チェックシート(様式3-1)は利用者の意向・動機を把握するためのツールです。生活機能チェックシート(様式3-2)は実際の生活行為の自立度を確認するツールです。両様式を組み合わせることで、個別機能訓練計画の目標設定がより具体的になります。